五ッ星お米マイスターからの提案



みなかみの米名人、本多義光さんの紹介で静岡から米の長谷川の店主、長谷川明生さんに美味しいお米の炊き方や何故みなかみのお米が美味しいのかを伺いました。

左手米名人、本多義光さん。真ん中五ッ星お米マイスター長谷川明生先生、右館主。



水月夜生産組合の方も参加して3種類のお米の試食もしました。
コシヒカリ食味計98点、78点、ミルキークイーンとコシヒカリのブランド米。



炊飯工程は、
計量→洗米→浸水→水切り→加水→加熱→蒸らし→ほぐし→保温。

炊飯とは?
生米の水分を14%から約63%まで水分を吸収させることをいい、その時重要なのが米の芯まで水を均一に吸収させる事です。

洗米のポイントは?
たっぷりの水で手早くかき混ぜ、1発目の水はすぐ捨てる。
1回目で約30%くらい水を吸う為。雑味、えぐみを吸わせない為。

浸水は?
水温とその時間。
25℃→40分、15℃→60分、5℃→120分。
浸水することにより、米の中心部まで水が入りお米が炊き上がった際、ふっくら大粒のご飯となる。
一番の理想は、0℃~1℃の水で120分。

加水は?
お米の重量に対して1.34倍。

加熱は?
沸騰させ釜内の温度を98℃~100℃まで上げ水蒸気の発生を激しくさせて(カニ穴)水の吸収と余計な水分を飛ばす作業。
ご飯粒の水分が62%~65%となる。

むらしは?
釜内のご飯粒の水分を均一にする。
釜内の温度を下げないことが重要。15分から20分ほど待つ。
いかに火を止めた直後の98℃の温度を保つかが課題。

ほぐしは?
この時の釜内の温度95℃。
空気に触れさせ、その温度差で急速に冷え、ご飯粒の表面に保水膜を作り、それが皮膚代わりとなり余計な水分蒸発を防ぎ、表面ツルリともっちり食感になる。
★ミオラ、米油、オリーブオイルなど入れる場合もある。

保温は?
20分ほど保温することにより、余分な水分も飛び米粒内の水分も均一になじむ。
米の味が濃くなります。
※お米の保温の限界時間5時間!メイラード反応の発生大。

メイラード反応とは?
長時間保温器に入れておくと黄色っぽくなり褐変臭。
米飯に含まれるアミノ酸(リジン)糖(グルコース)とが高温下で反応し変色する。
80℃以上で保温すると変化が起こり、70℃以下だと穏やかに反応する。
保温器の温度帯は?60℃~70℃の耐熱菌の繁殖を抑える温度。
全国の学校給食が開始した時から文部科学省が60℃以上と決めている。


炊き上がり、食味チェックシート
①カニ穴が沢山あり、香りが良く艶がある。
②しゃもじがサクッと軽くご飯に入る。
③ご飯粒は大きく、均一に立っている。花咲具合。
④食べるとほっこらして粘りもあり水っぽくない。
⑤噛むと心地よい弾力があり、喉越しが良い。外硬内軟。
⑥いつまでも口の中、喉に、甘さの余韻が残る。
⑦冷めても透明感があり、水っぽくない。
⑧輪切りにしても透明化。

軟水と硬水
一般的に日本のお米を炊くには、軟水が適している。
硬水でも美味しいという報告もあるが、軟水は水の浸透が良い。
硬水はマグネシウム、カルシウムが水の浸透の妨げになる。
みなかみ町の水は軟水。

精白米の貯蔵のポイントは?
精米後1~5日までが理想。精米してから酸化が始まり硬くなる。
温度が35~37℃、湿度85%以上の場所では、カビやエクアドル茶米菌の発生が高くなる。
湿度は75%以下にする。直射日光を避ける。
20℃以上の高い温度での保存は熱でお米が乾燥しやすい。
水に濡らさない。保管管理が大切。





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